コラム

多くの会社のお手伝いをしていると、多くの悩みや課題を耳にします。
業種も規模も全然違う会社でも、意外と同じような悩みや課題を持っていることに驚きます。
日頃気づいたこと、目にした情報をコラムとし、少しでも経営者の方々の一助となるような情報を提供してまいります。

昨年の税制大綱の骨子 ― 今年の税制改正の行方 ―

昨年 12 月に、例年通り税制改正大綱が公表されました。
今年の税制改正の方向が記載されています。
その内容を簡単に列挙すると以下のようになります。

(1) 個人所得課税
① 給与所得控除の見直し:
  収入金額 1500 万円以上の場合、
  給与所得控除額に上限が設定されます(増税)。
② 役員退職手当等に係る退職所得課税の見直し:
  今までの特例措置が廃止され、増税となります。

(2) 法人課税
① 今年で期限が切れる課税の特例に関する適用期限延長:
  中小企業の交際費の特例や、特別償却に関する特例措置が
  延長されます(減税)。
② 原子力災害からの復興支援:
  原子力災害を受けた地域について、減税措置が行われます。

(3) 資産課税
① 相続税・贈与税の抜本改正の先送り
② 固定資産税の見直し:
  特例措置の見直しが行われます(増税)
③ その他新制度創設:
  その年の 12 月 31 日において価額の合計額が
  5千万円を超える国外に所在する財産を有する居住者は、
  当該財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した調書を、
  翌年3月15日までに、税務署長に提出しなければならないことと
  されました。

(4) 消費税
① 消費税・たばこ税・酒税税率の引き上げを検討
② 環境関連税制では、車体課税の減税とエネルギー課税の創設

注目されていた消費税と相続税・贈与税の改正(増税)は先送りとなりました。
各項目の詳細については、ご担当の顧問税理士にご確認下さい。

最終更新日:2012年01月17日

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