多くの会社のお手伝いをしていると、多くの悩みや課題を耳にします。
業種も規模も全然違う会社でも、意外と同じような悩みや課題を持っていることに驚きます。
日頃気づいたこと、目にした情報をコラムとし、少しでも経営者の方々の一助となるような情報を提供してまいります。
経営のガバナンスを見直しましょう
オリンパスの会計不正が10 年以上、隠されていた事は、
その約1 千億円という金額の大きさとともに、多くの人を驚かせました。
オリンパスの製品は世界中に出回り、株主にも外国人投資家も多く、
また事件の発覚の発端になった元社長が英国人であったこともあって、
世界からも注目されています。
日本版SOXが導入され、形の上ではガバナンスも確立され、
倫理規定もあったはずですが、仏作って魂入れずになっていたということでしょう。
トップマネジメントに株主から経営を受託しているという意識が欠け、
コンプライアンスの実質を考えず、取締役や監査役も本来の機能を
認識していなかったと言われています。
ワンマン体制が長く続いて、異論を言うことがはばかれるようになっていた
との報告もあります。
オリンパスのこの件に関わっていたのは、
経理部資金グループ関連の数人だと言われています。
資金の運用をごく一部の幹部だけで行い、
何のチェックもされていなかったということでした。
外部監査人の責任も検証されていくと思います。
東京地検特捜部、証券取引等監視委員会などによって
事実は解明されていくでしょうが、
このケースを、一企業の特別な問題として見るのではなく、
自分の会社にも同様な問題がないかをチェックする事が重要です。
旧来の体制を守ることしか考えない経営、
多様な意見を聴かない経営、全体としてベストは何かを考えない経営は、
失敗の代償が余りにも大きすぎます。
企業の持続性をも揺るがしかねません。
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